3.2K WORDS · KOHTA KOUCHI
新規通貨のリリースがプロダクトについて教えてくれたこと
メルコインで PdM として関わった話です。いちばん難しかったのは UI ではなく「信頼」のデザインでした。
メルカリの FinTech 部門であるメルコインで、新しい通貨リリースの一連を担当しました。お客さまへの見せ方、LP のデザインと実装、そしてリリースそのもの。FinTech では UI はまだ易しいほうで、プロダクトの本体は信頼のほうにあると感じました。
どの画面も、小さな契約書のようなものです。数字の位置がひとつズレている、言葉が約束しすぎている、フローが手数料をわかりにくくしている——その一つひとつが、簡単には取り戻せない信用を少しずつ削っていきます。だから仕事は「見た目を綺麗にする」ことよりも、「すべての表示を、正しく、はっきりさせる」ことが中心でした。
やってみて残ったのは、お金のプロダクトでは「わかりやすさ」そのものが機能だ、という実感です。ユーザーが「いま何が起きたんだろう?」と一瞬でも迷ったら、その時点でもう何かを間違えているのだと思います。